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CIRASユーラシア・セミナー(2月9日)

下記の通り、CIRASユーラシア・セミナーを開催いたします。皆さまのご参加をお待ちしております。参加ご希望の方は、会場準備の都合上、obiya[AT]cseas.kyoto-u.ac.jpへご一報ください。

CIRASユーラシア・セミナー

カリマン・ウメトバエヴァ(東京芸術大学)
「ソ連崩壊後のクルグズ共和国とカザフスタンにおけるアクン技芸」

日時:2018年2月9日(金)16:00-17:30
場所:京都大学東南アジア地域研究研究所 稲盛財団記念館2階213号室(セミナー室)
https://ciras.cseas.kyoto-u.ac.jp/access/
使用言語:日本語

要旨
アクン(akyn)とは、楽器を弾きながら即興で歌い話芸を行う芸能者を意味する。ソ連成立以前のアクンは、単に聴衆を楽しませるだけではなく、庶民の意見を代弁し、社会体制を風刺する存在でもあった。かつては旧ソ連のさまざまな国に存在していたと言われているアクン技芸は現在クルグズ共和国とカザフスタンにしか残っておらず、その伝承方法は今もなお口頭である。本発表では、発表者が2015年〜17年に両国で現地調査を行った結果を報告する。現在カザフスタンではアクン技芸が活発化し、アクン大会が全国で行われ、ソ連成立以前の時代と同じような演奏形態が保たれている。一方、クルグズ共和国ではアクンを養育している学校が一つしかなく、その規模も小さい。ソ連崩壊前後は両国でのアクン技芸復興に対する状況は同様であったと思われるが、現在はその発展に明確な差がある。本発表では、アクン技芸に携わる人々のインタビューなどを通し、発展に差が生じた原因を明確にする。