飯塚 宜子 | 東南アジア地域研究研究所

飯塚 宜子

職名: 研究員

MAIL: noriko [at] cseas.kyoto-u.ac.jp

研究部門

環境共生研究部門

専門分野

ソーシャル・イノベーション、環境教育学、地域研究

研究関心

① 地域多様性教育の意義に関する実践研究
② 先住民社会における伝統知・生態知と学校教育の共存
③ 象徴的思考と環境の持続可能性との関係性




アンデス世界を知るワークショップ

    先住民社会における生態知・伝統知の維持という広義の教育と、近代教育の中で先住民を市民社会の中に位置づけその知を学ぶ可能性に関する研究をすすめています。2017年度はカナダ、ユーコン州のクリンギット先住民コミュニティ(カークロス、テズリン)とカメルーン共和国のバカ・ピグミーにおける文化伝承や公教育について調査を行いました。カメルーン共和国では現地NGOらと連携し、バカ・ピグミーの環境教育についてのワークショップを開催し、いかに公教育が森の民の伝統知や経済活動、文化の維持に資することが可能か議論を深めました。地域に根ざす教育と近代教育の往還は、先住民社会のみの課題ではありません。公教育においても先住民社会の知を学ぶ意義は大きいのです。そのことは日本の都市と自然をつなぐことにも深い関連があると考えています。

    モンゴル、カメルーン、カナダ先住民、アンデス、ブータン、イスラームなど、世界の多様な地域に学ぶワークショップ形式の教育実践を、他地域研究者や行政機関等と協働し、初等教育課程の児童を含めた日本の都市住民の方々とともに続けています。ワークショップの方法論としては、ストーリーテリングやロールプレイングを活用し、自律的な生態資源利用、持続可能性、環境と人を結びつける精霊やカミなどの象徴的思考、現代的課題との関連性等について学びを実践しています。地域多様性と共通性に学ぶことの時代的な必然性や現代的な意味を明らかにし、二つの教育の総合について考察を深めたいと考えています。

    論文・研究ノート

  • 1. 飯塚宜子「多様な異文化の民俗に学ぶ環境教育-都市住民における「人間と自然の関係性」の捉え方」博士論文 2016年9月
  • 2. Noriko Iizuka, “Land based Wisdom and Education: Uses of Medical Plant by Taku River Tlingit First Nation in Canada,” Proceedings of Bilateral Symposium, “Technology the rules of Mathematics and Sciences for Sustainable Development.” Faculty of Mathematics and Natural Sciences, Matram University, Indonesia, Center for Southeast Asian Studies, Kyoto University, and Graduate School and Faculty of Pharmaceutical Sciences, Kyoto University, 2018 (printing).
  • 3. 飯塚宜子「「子どもたちが見いだす多様性と普遍性―環境教育としての異なる地域への理解」飯塚宜子・王柳蘭編『子どもたちは多様な地域に何を学ぶのか―感じ方の育みと総合的理解の視点』地域研究コンソーシアム・京都大学地域研究統合情報センター・NPO法人平和環境もやいネット、5-14頁、2015年3月
  • 4. 飯塚宜子「ワークショップ『大草原!羊と旅する女の子』の実践を通して」飯塚宜子・王柳蘭編『子どもたちは多様な地域に何を学ぶのか―感じ方の育みと総合的理解の視点』地域研究コンソーシアム・京都大学地域研究統合情報センター・NPO法人平和環境もやいネット、16-20頁、2015年3月
  • 5. 飯塚宜子「北米先住民タク・リバー・クリンギット族の土地に根ざす教育」『同志社政策科学研究』16巻2号、91-101頁、2015年3月(査読あり)
  • 6. 飯塚宜子「モンゴル遊牧民に学ぶ環境教育の可能性 : 人間と多様な自然の相互関係を基軸に」『同志社政策科学研究』 15巻1号、133-140頁、2013年9月(査読あり)

 

    編著書

  • 1. 阿部健一、飯塚宜子、三宅由莉、佐藤優香『地球への感性 Vol.2-国連子供環境ポスターを活用した学びの実践』全30頁、2017年3月
  • 2. 飯塚宜子・王柳蘭編著『子どもたちは多様な地域に何を学ぶのか―感じ方の育みと総合的理解の視点』 地域研究コンソーシアム・京都大学地域研究統合情報センター・NPO法人平和環境もやいネット、全119頁、2015年3月
  • 3. 阿部健一・飯塚宜子・三宅由莉『世界の子どもたちの地球想い展-国連子ども環境ポスター原画コンテスト作品集』総合地球環境学研究所、全79頁、2014年3月
  • 4. 飯塚宜子・三宅由莉・佐藤優香『Listening Together地球への感性―創造的鑑賞による学びの実践』総合地球環境学研究所、全20頁、2011年3月
  • 5. Noriko IIZUKA・Yuri Miyake・Yuka Sato, Listening Together Cultivating Sensitive Intelligence towards the Earth: Learning through Creative Appreciation, Research Institute for Humanity and Nature, p.20, March, 2011

  • 科研費 基盤研究(C)「持続可能性を基軸とした異生態系比較による「地域の知」モジュール化と公教育への応用」(代表:飯塚宜子) 2017年~2019年
  • 京都府環境部 大学連携環境学習実施事業 「京都で世界を旅しよう!地球たんけんたい」(代表 飯塚宜子)2014年度~2017年度
  • りそな・アジアオセアニア財団環境事業「スクールガーデンで学ぶパーマカルチャー:東ティモールの環境保全型農業の推進」(代表 飯塚宜子)2017年度~2019年度
  • 公益財団法人国土緑化推進機構 緑の募金一般公募事業「ルソン島北部山岳地方における森林再生とアグロフォレストリー」(代表 飯塚宜子)2017年6月~2018年6月
  • 科研費 基盤研究(A)「アジア海域からユーラシア内陸部にかけての生態資源の撹乱と保全をめぐる地域動態比較」(代表:山田勇)研究分担者 2017年度~2019年度

  • 同志社大学非常勤講師、京都外国語大学非常勤講師
  • マナラボ 環境と平和の学びデザイン代表
  • NPO法人平和環境もやいネット理事