加賀爪 優 | 京都大学 東南アジア地域研究研究所

加賀爪 優

職名: 連携教授

MAIL: kagatume [at] cseas.kyoto-u.ac.jp

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アセアン諸国における輸出志向型農業戦略と構造変動—特に経済連携協定の進展との関係を中心として—
アジア太平洋地域では、NAFTAやEUに対抗する地域経済統合の動きが加速しており、現在、RCEPとTPPがその動きを牽引している。この両者は中国・アセアン主導でアメリカ抜きのRCEPと、もとはアメリカ主導で中国抜きのTPPとが対立する形で展開してきた。TPPは現在11ヵ国(チリ、ペルー、カナダ、メキシコ、豪州、ニュージーランド、日本、ブルネイ、シンガポール、マレーシア、ベトナム)の協定として、途中で離脱したアメリカ抜きで、2018年12月に発効した。
他方、RCEPは、欧米主導の地域経済統合に対抗する共同市場を展開する為に、日中韓からなる東アジア共同体構想を展開しようとしたが、この3国だけでは中国の独走に飲み込まれ兼ねないという警戒感からASEANを加え、更に豪州、ニュージーランド、インドを加えた16ヵ国の協定として展開してきた。
本研究では、両者の協定に関して、協定国グループへの影響はRCEPの方がTPPより大きいが、逆に非協定国グループへの影響はTPPの方がRCEPより大きいことを論じた。
さらに、自由化を巡る経済連携協定の動きの中で、東アジアとアセアン諸国における農業構造変化とその意義について論じ、加えて、地球温暖化防止枠組協定に関して、2020年迄の京都議定書に代わって新たに途上国にも温室効果ガス削減に責任を持たせるパリ協定に切り替わるが、この過程でアセアン諸国が取組みつつある環境対策とその影響について究明しようとした。

アジア太平洋地域における気象変動と産業構造
現在の京都議定書が2020年で終了し、パリ協定に切り替わる。京都議定書では、先進国のみが温室効果ガス削減の責任を持ち、途上国にはその責任を負わせなかったが、パリ協定では途上国にもその責任を負わせる。それ故、アセアン諸国ではあらなた環境資源政策を迫られている。その政策変更が齎す影響について分析する。この研究は、地球温暖化防止対策という世界的要求に対応する意味で意義があり、また、国際的にも社会・経済・文化的に大きな変更を伴うため、その影響を実証的に分析する意義は大きい。