南家三津子 | 京都大学 東南アジア地域研究研究所

南家 三津子

職名: 連携准教授

MAIL: nanke [at] cseas.kyoto-u.ac.jp

研究部門

政治経済共生研究部門

専門分野

研究関心

・東ジャワ農村における国際労働移民とオートバイ:顕示的消費の行為者としての青少年に関する一考察




東ジャワ農村における国際労働移民とオートバイ:顕示的消費の行為者としての青少年に関する一考察
本研究では、インドネシア、ジャワ農村の青少年たちが、海外出稼ぎ労働者として働く親の代理的行為者として、村落社会における顕示的消費に果たす役割を考察するものである。この現象が最も顕著に表れているのは、国際移民労働者を数多く輩出する東ジャワ農村において、新品の日本製オートバイを乗り回す若者たちの姿である。最初の海外出稼ぎ労働者の一団が帰国した1980年代末以降、新品の日本製オートバイは村民が満たすべき経済的成功を示す一つの重要で最低限の基準とみなされるようになった。
 いわゆる国際出稼ぎ村においては、親公認、推奨の下、大半の高校生や目立った数の中学生が、オートバイの無免許運転をものともせず、バイク通学をしている。学校のみならず、警察当局もこの現象を敢えて看過する背景には、農村における教育レベルの向上を優先するという地域社会全体による暗黙の了解がある。さらに現実には「教育的配慮」の陰に厳然として存在する、生徒自身や親の顕示的消費への強い願望を隠し切れない。他の生徒との比較を恐れて、オートバイなしに通学することを拒否する生徒たちが後を立たず、
 顕示的消費における青少年は、親が海外移民労働に従事している間に最も大きな役割を果たす。親の不在中においても、子弟が乗り回すオートバイが、実は親の海移民先での努力と成功を故郷の村で示し続けることができる。         
 本研究は、家族関係や農村社会において青少年が占める特異な社会的役割の解明により、アメリカの経済学、社会学者のソースティン・ヴェブレンが唱えた顕示的消費の枠組みとは異なる様相を提示したい。
 親が海外出稼ぎ労働に従事する一方で、その潤沢な現金収入ゆえに青少年がかつてのように田畑で労働する必要性も著しく縮小し、一種の新「有閑層」を形成するようになったのである。
本研究では、インドネシア、ジャワ農村の青少年たちが、海外出稼ぎ労働者として働く親の代理的行為者として、村落社会における顕示的消費に果たす役割を考察するものである。この現象が最も顕著に表れているのは、国際移民労働者を数多く輩出する東ジャワ農村において、新品の日本製オートバイを乗り回す若者たちの姿である。最初の海外出稼ぎ労働者の一団が帰国した1980年代末以降、新品の日本製オートバイは村民が満たすべき経済的成功を示す一つの重要で最低限の基準とみなされるようになった。
 いわゆる国際出稼ぎ村においては、親公認、推奨の下、大半の高校生や目立った数の中学生が、オートバイの無免許運転をものともせず、バイク通学をしている。学校のみならず、警察当局もこの現象を敢えて看過する背景には、農村における教育レベルの向上を優先するという地域社会全体による暗黙の了解がある。さらに現実には「教育的配慮」の陰に厳然として存在する、生徒自身や親の顕示的消費への強い願望を隠し切れない。他の生徒との比較を恐れて、オートバイなしに通学することを拒否する生徒たちが後を立たず、
 顕示的消費における青少年は、親が海外移民労働に従事している間に最も大きな役割を果たす。親の不在中においても、子弟が乗り回すオートバイが、実は親の海移民先での努力と成功を故郷の村で示し続けることができる。         
 本研究は、家族関係や農村社会において青少年が占める特異な社会的役割の解明により、アメリカの経済学、社会学者のソースティン・ヴェブレンが唱えた顕示的消費の枠組みとは異なる様相を提示したい。
 親が海外出稼ぎ労働に従事する一方で、その潤沢な現金収入ゆえに青少年がかつてのように田畑で労働する必要性も著しく縮小し、一種の新「有閑層」を形成するようになったのである。