岡田 雅志

p_okada cseas.kyoto-u.ac.jp
部門・職位
環境共生研究部門 連携講師
専門
東南アジア山地世界史
研究分野 / キーワード
・タイ族の移住を巡るアイデンティティ形成と再編
・森林産物の資源管理と流通から見る近世のインドシナ北部山地社会の変容
研究概要
タイ族の移住を巡るアイデンティティ形成と再編 |
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本研究は,文献調査と臨地調査の双方に軸足をおくことにより,世界各地に離散するタイ族の移住史の再構築を行い,タイ族のネットワーク化の動きとそれに伴うアイデンティティの変容を明らかにすることを目的とする。今年度は,SNSなどサイバースペース上のコミュニケーション観察とアイオワのタイ族コミュニティでのインタビュー調査により現在進行中のサイバースペース上でのアイデンティティ再編の実相を明らかにした。本研究の成果は,グローバル化に伴う人の移動の活発化がもたらすアイデンティティの変容と地域社会との調和などの現代的課題にも貢献しうるものである。 |
森林産物の資源管理と流通から見る近世のインドシナ北部山地社会の変容 |
本研究は,ローカル・リソースとグローバル・マーケットとの関係に注目しながら,森林産物の生産・流通管理を通じて東南アジア山地世界の近世期の動態的変化を再評価しようとするものである。安息香,沈香,肉桂など,インドシナ北部山地は歴史的にその自然環境が生み出す森林産物・鉱産資源を世界市場に供給してきたことで知られるが,グローバルマーケットの変化に現地社会がいかに対応したのかという問題についてはほとんど検討されていない。そこで行政文書やフィールドワークを通じて同時期の地域社会の変容と森林産物生産・管理を通じたグローバルマーケットとの関係の解明を進めた。アグロフォレストリーへの注目が高まる中,森林産物と山地社会との関係を歴史的に解明することは現在の東南アジア山地地域の経済開発の在り方を考える上でも重要な意義を持つ。 |
外部資金獲得(日本学術振興会・科学研究補助金)
種別 | テーマ | 期間 | 代表/分担 |
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若手研究 | 近世から現代までの東南アジア山地民の移動が国家にもたらした影響に関する研究 | 2019 – 2021 | 代表 |
若手研究(B) | 近世~現代のタイ族移民ネットワークとアイデンティティ | 2014 – 2018 | 代表 |