地域研究は、諸科学の再編成を促す活性剤でなければならない。社会文化生態力学(生態環境・社会制度・文化象徴を有機的に関係づける認識論)と、臨地研究法(地域にもぐり込み・周辺を流離し・高く飛び立ち俯瞰する方法論)をひっさげ、学際的研究を越えた地域研究のあり方を示す。今日の地域研究のあり方を、体系的に示す。
目次
第一部[起] 地域研究を見直す
第一章 地域研究のあり方
1–1 はじめに
1–2 新しい地域研究
1–3 地域研究者の立場
第二部[承] 地域研究を考える
第二章 「世界」としての単位
2–1 はじめに
2–2 世界観研究
2–3 主語的分別──枠の問題
2–4 述語的統合──社会文化生態力学の道標
2–5 地球世界との関わり
第三章 時間と歴史
3–1 はじめに
3–2 変化と歴史
3–3 近代の定位
3–4 おわりに
第四章 臨地研究法
4–1 はじめに
4–2 フィールド・ワークと臨地研究
4–3 出会い
4–4 付き合い
4–5 わかれ
4–6 おわりに
第五章 基底となる世界観の捉え方
5–1 世界観の捉え方
5–2 マレー世界の組み立て
5–3 沈潜の法
5–4 流離の法
5–5 飛翔の法
第三部[転] 東南アジアを捉える
第六章 地域研究への道程
6–1 はじめに
6–2 人類学からの視座
6–3 地域研究の風景
6–4 畳なわる景観と地域性
第七章 マレー世界
7–1 マレー世界の二つの捉え方
7–2 マレー人というエスニシティ
7–3 組織原理としての対人主義
7–4 マレー世界の植民地都市
第八章 海域世界
8–1 流動する「農」民
8–2 海域とネットワーク社会
8–3 フロンティアに生きる
8–4 山地をどう見るか
第九章 文化の多様性──異相と多義
9–1 外文明と内世界
9–2 東南アジアにとっての外文明
9–3 文化としての内世界
9–4 現代文化
9–5 附論1 文化統合
9–6 附論2 文献解題(文化)
第四部[結] 地域研究に期待する
第一〇章 わける・つなぐ・くくる
10–1 地域にこだわる
10–2 東南アジアをくくる
10–3 地域研究でつなぐ
註
跋
増補版あとがき
索引
