翟 亜蕾

翟 亜蕾
部門・職位
政治経済共生研究部門
准教授
専門
開発経済学、地域研究
研究分野/キーワード
・東南アジア(主にミャンマー)農村の貧困問題
・家計と個人のさまざまな意思決定のモデル化
連絡先
zhai@cseas.kyoto-u.ac.jp

翟 亜蕾

私の研究は、ショックと長期的な構造変化が家計の選択をどのように変え、それが不平等や人口動態の変化としてどのように現れるのかを、ミクロからマクロへ接続して捉えることを目指しています。近年は機械学習などのデータ分析手法も取り入れ、ミクロの行動変化とマクロの構造変化をつなぐ視点から検討を進めています。ミャンマーでの長期調査で得た問題意識を出発点に、近年は東南アジアを広く視野に入れた比較研究にも取り組んでいます。

第1の柱(ミャンマー、農村生計、家計の意思決定)では、ミクロデータと現地調査の知見を用い、貧困層が契約農業や労働市場の変化といった新たな機会を必ずしも持続的な福祉向上につなげられない背景を検討します。あわせて、暴力や紛争などのショックが不平等を拡大しうるメカニズムも分析します。

第2の柱(家族価値観、家族内移転、家族形成)では、社会規範と家計内の資源配分に注目し、超低出生率の状況で出生意欲や家族形成がどのように形づくられるのかを考察します。移民や送金、越境家族における分配の動きとも接続し、家族をめぐる期待と制約の相互作用を捉えます。

第3の柱(ショックとリスク、気候、人口変動、マクロ的含意)では、気候極端現象をはじめとするリスクが社会経済に及ぼす影響を扱います。家計の出生、移動、時間配分といった行動変化を手がかりに、その波及が市場や国家レベルの帰結へとつながる経路を検討します。とりわけ、食料安全保障、労働供給、地域間格差、政策遂行能力への含意を明らかにすることを目指します。