地域研究叢書(和文)

インドネシアの地場産業アジア経済再生の道とは何か?

地域研究叢書 7
水野広祐 著
京都大学学術出版会、2005年6月
408頁、ISBN: 978-4-8769-8905-8

多数の雑多な非農業職業が存在するインドネシア農村——大工業化では満たせない需要—供給関係を見事に解決しているこの産業構造の中にこそ、経済復興の可能性がある。開発経済学が注目しなかった農村工業に緻密な実証調査の光を当て、東南アジア経済に通底する経済構造と再生への道を示す。平成12年度アジア経済研究所発展途上国研究奨励賞受賞

目次

はじめに
序章 本書のテーマと方法
序–1 研究課題
序–2 研究方法

第1部 西ジャワの地場産業産地と政府の小零細企業政策

第1章 西ジャワの地場産業産地とインドネシアの小零細企業
1–1 西ジャワの経済と地場産業産地
1–2 インドネシアの小零細企業
1–3 小括

第2章 インドネシアの小零細企業政策と農村織布業
2–1 スカルノ政権期
2–2 スハルト政権成立後1980年代前半まで
2–3 1980年代後半の規制緩和政策実施以降
2–4 小括

第2部 調査村の織布業

第3章 調査村の概要
3–1 調査村の地理的歴史的概況 
3–2 人口と土地利用
3–3 小括

第4章 調査村地域における農村織布業の展開
4–1 オランダ植民地期から日本軍政期
4–2 1950年代から70年代はじめまで
4–3 1970年代はじめから86年まで
4–4 1987年以降
4–5 小括

第5章 織布の生産規模・収益・市場
5–1 機業者の規模と経営
5–2 村内織物商の規模と経営
5–3 製品の市場
5–4 小括

第6章 零細経営の存立基盤
6–1 機業者と織物商の兼業・副業と階層性
6–2 元入金と機業関連ビジネスの起業
6–3 事業の零細性
6–4 90年代の変化
6–5 小括

第7章 農村金融と信用
7–1 抵当権の設定が必要な信用
7–2 土地証書とその他の所有権確認書類
7–3 抵当権の設定の必要のない信用
7–4 農村織布業産地の信用市場
7–5 小括

第8章 農村織布産地の就業構造
8–1 西ジャワ農村と調査村の就業構造
8–2 織布業および関連職業種における就業実態
8–3 女性世帯主世帯の就業構造
8–4 小括

第3部 織布業と農村の経済・社会

第9章 農業と農村内非農業部門
9–1 調査村地方の農業発展と農民層分解
9–2 非農業部門促進要因
9–3 織布業者の職業選択
9–4 インドネシアと西ジャワ農村の非農業部門の発展
9–5 小括

第10章 農村工業化と農村経済
10–1 織布業世帯の農業兼業
10–2 織布業と所得分配
10–3 織布業と労働力移動
10–4 小括

第11章 ビジネスネットワークの社会的基盤
11–1 農村の社会組織
11–2 機業関連業者の経済ネットワーク
11–3 社会組織の経済的意味合い
11–4 小括

第12章 結論

あとがき
文献目録
索引