Lopez, Mario Ivan | 京都大学 東南アジア地域研究研究所

Lopez, Mario Ivan

Lopez, Mario Ivan
部門・職位
グローバル生存基盤研究部門
准教授
専門
人文学、比較文化論、国際文化論、少子高齢化
研究分野/キーワード
・Humanosphere Potentiality Index Research
・Transnational Migration and Care in Super-aging societies
連絡先
marioivanlopez@cseas.kyoto-u.ac.jp

Lopez, Mario Ivan

東南アジア研究における文理融合による日本型知識形成

本研究は、日本の東南アジア研究において、学際的研究の基礎とアプローチがどのような条件の下で育まれてきたかを分析する。量的・質的方法を通して、日本の研究者がそれぞれの研究分野とどのように関わり、その知的経験を通じて主体的な研究をどのように生み出しているかを明らかにする。それにより、日本の学際的地域研究の位置づけと特質、そして世界の東南アジア研究への知的貢献を示すことを目指す。

アジア太平洋地域における看護師・介護士の国際的移動に関する研究

急速に高齢化が進行する現代社会では、看護師・介護士の確保に対する需要が増大している。特に、アジア太平洋地域から他地域への看護師・介護士の国際的な移動は、この需要に応える重要な要素となっている。本研究では、この移動の現状とそれがもたらす影響を検証し、より効果的な政策を明らかにしたい。主な目的は、日本において、東南アジア出身の看護師や介護福祉士の受け入れ体制の改善につながるような政策を提案することである。これには、現在の日本の受け入れ制度を改革し、高度技能移住労働者の地域間移動をより柔軟に管理するプログラムの検討が含まれる。

この目的を達成するため、以下の3つのテーマで高度技能移住労働者の移動に関する比較研究を行っている。

  • 1. 労働者の移動の自由を認めているEU加盟国との比較
  • 2. 政治的・市場的ニーズに応じて高度技能移住労働者に対する制限を設けている日本とASEAN諸国の政策と動向の比較
  • 3. 移住労働者を雇用している日本国内の介護現場の比較調査

他地域の移動規制メカニズムとの比較に基づき、ASEAN諸国と日本に適用可能な提案を検討する。これには、送り出し国・受け入れ国双方の政治的・社会的状況に応じて変化する労働市場のニーズに柔軟に対応しうる政策のロードマップを提示することも含まれる。