第4回在泰京越南寺院景福寺旧蔵漢籍字喃本調査(2018年9月29-30日) | 京都大学 東南アジア地域研究研究所

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第4回在泰京越南寺院景福寺旧蔵漢籍字喃本調査(2018年9月29-30日)

第4回在泰京越南寺院景福寺旧蔵漢籍字喃本調査

日時
2018年9月29日(土)9時30分~17時30分
2018年9月30日(日)9時30分~15時30分

場所
京都大学稲盛財団記念館 3階 中会議室

https://drive.google.com/file/d/18zgBSS95vn9BGlum36CjtCD137I3DKsV/view?usp=sharing

概要:
東南アジア地域研究研究所が所蔵するバンコクの通称ベトナム寺院から80年代半ばに招来された大乗仏教漢喃経典コレクションの料紙分析・様式・形態についての調査を2018年6月23日・24日に本研究所で行います。本調査では、これまで日本古文書学、言語学、道教学、仏教学の研究者及び古典籍修復技術者、文化財保存専門家が国内の産官学各組織から参集し、各専門分野からコレクションを精査してきました。昨年度の調査結果から、料紙分析により字喃経典数編の成立年代が従来言われてきた20世紀から19世紀半ばに遡る、ベトナム伝統紙素材が楮ではなく竹紙が主体である、装丁調査から寺院所蔵経典として用途によって素材・形状を異にし、上質・大判・装画の説教用や字喃・タイ文字が付与された日常読経用と使い分けられている、との新しい知見がもたらされています。

 本コレクションは、大乗仏教経典を主として、道教・風水のオリジナル文書で構成されており、テキスト・マテリアル双方を研究することによって、19~20世紀アジア広域における製紙・印刷業態、華人・越僑ネットワーク、道教・仏教・風水など物的・人的交流史を裏付ける、日本古文書学や仏教学等の文献調査方法論を東南アジア地域研究に応用することで、新たな学際的方法論提起が期待されるものです。

主催研究プロジェクト:
東南アジア地域研究研究所所長裁量経費

共催研究プロジェクト:
東南アジア地域研究研究所東南アジア研究の国際共同研究拠点(IPCR)「東南アジア地域文献の資料論的研究 : ハンノム文献を中心として」(大阪大学・清水政明)
科研基盤 (B)「『図書館資料保存論』に関する基礎的研究」(東京大学・小島浩之)
科研基盤 (B)「逐次刊行物データベースを利用したインドシナ3国出版思潮の研究」(京都大学・大野美紀子)
サントリー文化財団「和紙技術・文化論の再構築をめざして:多言語による記録と伝世資料の比較検討による学際的研究」(金沢学院大学・本多俊彦)

ご関心のある方は京都大学東南アジア地域研究研究所図書室までお問い合わせください。
連絡先:libinfo[at]cseas.kyoto-u.ac.jp Tel:075-753-7306

また、本調査研究内容は、9月22日京都大学アカデミックデイ(@百周年時計台記念館)「研究者と立ち話」においても公開致します。
http://research.kyoto-u.ac.jp/academic-day/
ご関心のある方は ブースまでお立ち寄りください。

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