スマトラ津波被災20年 インドネシア映画の上映とトーク | 京都大学 東南アジア地域研究研究所

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スマトラ津波被災20年 インドネシア映画の上映とトーク

2004年スマトラ地震・インド洋津波がインドネシアを襲って20年を迎えます。 インドネシアの人々が津波被災をどのように受け止めてきたかを示す映画を上映し、解説とトークを行います。上映作品は、津波で母と姉たち、そして自らの脚を失った少女デリサが母の死を受け止めるまでを描いた『デリサのお祈り』と、地元の民話をたどりながら災害とともに生きる道を探る短編ドキュメンタリー作品『人は地に、ワニは水に』の2本です。映画のモデルとなったデリサさんをインドネ シアからお招きして、個人の体験が社会で共有されていくときに生じる問題をうかがい、外部から被災地に関わる人の役割や意義について考えます。

プログラム

14:30 開場 
14:50 イントロダクション
15:00 『デリサのお祈り』 (2011年、106分)の上映
16:50 トーク
 登壇者 デリサ・フィトリ・ラフマダニ
     神戸大学大学院国際協力研究科教授 桜井 愛子
     京都大学東南アジア地域研究研究所准教授 西 芳実
 インドネシア語逐次通訳 岩田晶子
17:50 『人は地に、ワニは水に』(2022年、18分)の上映と解説
18:30 終了

上映作品

『デリサのお祈り』2011年、106分、(C)Kharisma Starvision Plus
監督 ソニ・ガオカサック
6歳の少女デリサは、インドネシアのスマトラ島の海辺の村で母サラマと3人の姉たちと暮らしている。腕白なデリサは男の子たちと一緒にサッカーをするのが好きだが、姉たちと違ってお祈りの暗誦が苦手で、ご褒美をもらわないとお祈りを覚えようとしない。暗誦の試験の日、村が大きな地震と津波に襲われ、母や姉たちや友達が亡くなり、一命をとりとめたデリサも右脚を失う。外国から帰ってきた父ウスマンと再会したデリサは、母への思いを胸に人生の意味を見出していく。2004年のインド洋津波の実話にもとづく。

『人は地に、ワニは水に』2022年、18分 
監督 タウフクラフマン・キフ
津波の危険がある地域で生活の場を共有するワニと人間は、互いに相手を警戒しながら暮らしている。この作品は、インドネシアのスラウェシ地方の古文書、民話、神話をもとに過去の知識を再発見し再解釈する旅に誘う。人とワニが双子で生まれてきて、心がつながりながら陸と水に別れて暮らしているという物語の意味を生態学や史実に照らして解釈することで、現在の環境問題にどのような洞察を与えるのかを明らかにする。

問合せ先

VDP事務局 vdp [at] cseas.kyoto-u.ac.jp([at]を@に変更してください) 

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