中西嘉宏著『ロヒンギャ危機─「民族浄化」の真相』(中公新書)が第16回樫山純三賞(一般書賞)受賞作に決定しました。
http://www.kashiyama-sf.com/menu04_1.php?nid=270
樫山奨学財団について
http://www.kashiyama-sf.com/main.php
web中公新書インフォメーション「『ロヒンギャ危機―「民族浄化」の真相』が樫山純三賞(一般書部門)を受賞」
https://www.chuko.co.jp/shinsho/portal/118151.html
スタッフ紹介 中西嘉宏
https://kyoto.cseas.kyoto-u.ac.jp/staff/nakanishi-yoshihiro/
以下は受賞にあたっての中西嘉宏によるコメントです。
大変栄誉ある樫山純三賞(一般書部門)をいただくことになりました。 同僚の藤田幸一先生や石川登先生がかつて学術書部門で受賞されていて、優れた先輩方に少しは近づけたかなと自信になります。本書はもともと、こんな本あったらいいなぁと思っているのに誰もいつまでも書いてくれないので、一念発起して自分で書いたものです。
なんて書くと格好よく聞こえますが、実際は、最初のやる気は早々にしぼみ、執筆序盤にして、やめておけばよかったと深く後悔しました。それでも、周囲の助けも借りながらなんとか書き切りました。書店に本が並んだだけで満足したところもあったのですが、今回のような栄誉にあずかると、努力が報われたなと感じます。
一方で、出版後にミャンマーの現実はずっと先に進んでしまいました。次の、こんな本あったらいいなぁの実現に着手しなければなりません。それで、きっとまた、やめておけばよかったと後悔するのでしょう。本を書くってそういうことなんだよ、といつかはえらそうに言ってみたいのですが、それにはあと4、5冊は出す必要があるのかもしれません。先は長いです。精進します。