日本では、過剰な住宅供給、人口減少に加え、様々な制度的インセンティブにより空き家が増加しており、空き家の分布を市町村レベルで迅速、効果的、安価に推定する手法が求められています。
馬塲弘樹 特定助教(京都大学白眉センター特定助教)らは和歌山市を事例として、国勢調査から住民基本台帳、建物登記、水道使用量など様々なデータを組み合わせて空き家推定モデルの精度を比較しました。
本研究は、Baba et al. (2020) で提案されたモデルを発展させ、データの違いがモデルの精度にどの程度影響を与えるかを検証しました。その際、利用可能なデータに制約がある場合であってもデータセットの適切な組み合わせの提案は可能であり、さらにどのデータセットが空き家の探索により役立つかを明らかにしたことで、空き家推定モデル運用の実現可能性を高めたと考えられます。
この研究成果は学術雑誌Transactions in GISに掲載されました。
参照文献:
Baba et al. (2020) ISPRS Annals of the Photogrammetry, Remote Sensing and Spatial Information Sciences. doi.org/10.5194/isprs-annals-VI-4-W2-2020-1-2020
研究者情報
馬塲弘樹 京都大学教育研究活動データベース
書誌情報
タイトル | Accuracy of vacant housing detection models: An empirical evaluation using municipal and national census datasets |
著者 | Kanta Sayuda, Euijung Hong, Yuki Akiyama, Hiroki Baba, Tomoya Tokudomi, Toshihiko Akatani |
掲載誌 | Transactions in GIS |
DOI | 10.1111/tgis.12992 |
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