====トピックス============================
1. お知らせ
2. 研究集会とイベント
3. 出版
4. 講演・報告
5. ポッドキャスト「ブックトーク・オン・アジア」
6. メディアへの露出
7. 最近のイベント
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1. お知らせ
【10月のGet Together】
・10月24日(木)12時30分より、月例の所内歓送迎会Get Togetherが稲盛財団記念館3階小会議室2(I-331)にて開催されます。今回ゲストとしてお迎えする招へい研究者の方々の紹介ページは、こちらからご覧いただけます。
【新たな訪問研究者のみなさん】
・ワフユ・プラスティアワン(Wahyu Prasetyawan)さん(政治経済学)が11月1日に招へい研究員として着任され、2025年4月30日まで研究所に滞在される予定です。
【ビジターズ・ボイス】
・訪問研究者の方々へのインタビュー「ビジターズ・ボイス」に新たに記事が加わりました。
・Sumanto Al Qurtubyさんインタビュー「The Need for Interreligious Collaboration for Global Peace」
【公募】2025年度CSEAS招へい研究員の応募要領を公開、募集を開始しました(公募締切:10月31日)
【交流】国際交流基金との連携・協力に関する合意書を締結しました
2. 研究集会とイベント
・第48回東南アジアセミナー
日時:2024年10月20日(日)~ 28日(月)
場所:ジャカルタ・スラバヤ(インドネシア)
テーマ:Co-creation of New Urban Living: Advancing Quality of Life in the Climate Change Era(新しい都市生活の共創―気候変動時代における生活の質向上のために)
・2024年度さくら招へいプログラム(科学技術体験コース)研修・見学
日程:2024年10月20日(日)~25日(金)
場所:京都大学東南アジア地域研研究所、京都市民防災センター、人と防災未来センター、国立国会図書館関西館他
テーマ:多言語デジタルアーカイブとメモリーグラフを利用した記録・記憶・景観の継承と共有:大規模自然災害被災地における災害の記憶を語り継ぐ学術情報基盤環境の構築と支援
・CSEASコロキアム「Subsidence: Surfacing Life in a Sinking City」
日時:2024年10月24日(木)13:30–15:00(日本時間)
場所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室(I-332)およびオンライン
報告者:アラン・エドワード・ルンバ(コンコルディア大学 / CSEAS招へい研究員)
・特別セミナー「Affective Work: Religion, Economy and Gender among the Tai Lue of Contemporary Sipsong Panna (P.R. China)」
日時:2024年10月25日(金)16:00–17:30(日本時間)
場所:京都大学稲盛財団記念館2階東南亭(I-201)
報告者:ロジャー・カサス(CSEAS招へい研究員)
討論者:長谷川清(文教大学)
司会:小林知(CSEAS)
・「映像で学ぶ東南アジアの文化と社会」上映会
日時:2024年10月25日(金)18:00–
場所:京都大学東南アジア地域研研究所東棟1階マルチメディアルーム2
上映作品:Enemies of the People(2009年、94分)
・環インド洋研究センター(KINDOWS)セミナー
日時:2024年10月28日(月)15:00–17:30(日本時間)
会場:京都大学吉田キャンパス本部構内文学部校舎地下1階大会議室(8番の建物)およびZoomミーティング
・〈京都モダン建築祭2024 連携企画〉展示「川端荒神橋界隈いま・むかし」
日程:2024年10月31日(木)〜11月11日(月)
開催場所:京都大学稲盛財団記念館正面玄関ロビー
・東南トーク「Tales Things Tell」
日時:2024年11月1日(金)14:00–16:00(日本時間)
場所:京都大学稲盛財団記念館2階東南亭(I-201)
発表1:バルビル・カウル・シン(コンコルディア大学)「Nazar: Preliminary Notes Towards a Theory of the Evil Eye」
発表2:ユーニィン・チェン(セントルイス・ワシントン大学博士課程)「New Clothes, New Textiles: Wool Muslin in Modern Japan」
・京都大学東南アジア地域研究研究所図書室 文化庁登録有形文化財登録記念 / 京都モダン建築祭2024連携企画 特別講演会「〈京都織物〉と渋沢栄一:京都近代産業の礎を築いた人々」
日時:2024年11月1日(金)16:00–17:30(日本時間)
場所:京都大学稲盛財団記念館3階大会議室(I-333)
講師:松本和明(京都産業大学)
対談者:松本和明(京都産業大学)、貴志俊彦(CSEAS)
・京都モダン建築祭2024 京都大学東南研図書室ガイドツアー
日時:2024年11月2日(土)10:00–10:40、11:00–11:40、12:00–12:40(日本時間)
場所:京都大学東南アジア地域研究研究所図書室
・インドネシア、ネパール、日本における土砂災害対策と土砂資源管理に関するワークショップ
日時:2024年11月2日(土)14:00–17:30(日本時間)
場所:京都大学稲盛財団記念館2階セミナー室(I-213)
・放送大学京都学習センター2024年度第2回公開講演会「東南アジア政治の光と影~インドネシア、ミャンマー、タイの今~」
日時:2024年11月2日(土)13:30–17:30(13:00受付開始)
場所:キャンパスプラザ京都5階第1講義室
受講無料、定員250名、事前参加申込制
・CSEASユーラシア・セミナー「Decolonial Turn and Methodological Challenges in Kurdish Studies」
日時:2024年11月4日(月)14:00–17:00(日本時間)
場所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室(I-332)
講師:Mashuq Kurt(ロンドン大学)
司会:モスタファ・カリーリー(CSEAS / 京都大学白眉センター)
・セミナー「Indonesian Islam between Progressive Islam and Democratic Decline: Revisiting the Role of NU in the Era of Joko Widodo’s Presidency」
日時:2024年11月6日(水)16:00–(日本時間)
場所:京都大学稲盛財団記念館2階セミナー室(I-213)
報告者:シャフィク・ハシム(インドネシア国際イスラム大学)
・ブラウンバッグ研究懇談会(第5回)
日時:2024年11月7日(木)12:00–13:30(話題提供は12:20くらいから)
場所:京都大学稲盛財団記念館2階東南亭(I-201)
話題提供者:土屋喜生(CSEAS)
・研究会「ベトナムの少数民族語政策と言語使用の実態」
日時:2024年11月10日(日)12:00開始(11:30開場)
場所:京都大学総合研究2号館4階AA447会議室
発表者:伊藤正子(京都大学)、大泉さやか(昭和女子大学)、グエン・ティ・レNguyễn Thị Lê(ベトナム社会科学翰林院人間研究所)、中村理恵(東洋大学)、吉本康子(京都大学)、下條尚志(神戸大学)
・ブックトーク:Ken MacLean’s Crimes in Archival Form: Human Rights, Fact Production, and Myanmar
日時:2024年11月19日(火)16:00–17:30(日本時間)
場所:京都大学東南アジア地域研究研究所東棟1階リサーチ・コモンズ(E-101)およびオンライン
報告者:ケン・マクリーン(クラーク大学)
討論者:今村真央(山形大学)
司会:土屋喜生(CSEAS)
・資料展&講演会「東南アジア激動の時代の雑誌展」
資料展
日時:2024年11月25日(月)〜12月20日(金)平日9時~17時
場所:京都大学東南アジア地域研究研究所図書室
講演会
日時:2024年12月5日(木)14時30分〜16時30分
場所:京都大学東南アジア地域研究研究所東棟1階リサーチ・コモンズ(E-101)
資料展の解説:
「雑誌を通じて知る東南アジア島嶼部のイスラーム」土佐美菜実(CSEAS)
「タイの評論誌の草創期と赤木攻氏旧蔵書」小林磨理恵(アジア経済研究所)
講演:「言論爆発を刻んだタイの雑誌」赤木攻(大阪外国語大学名誉教授)
主催:ジェトロ・アジア経済研究所図書館、京都大学東南アジア地域研究研究所図書室
・地域研究コンソーシアム(JCAS)年次集会、一般公開シンポジウム
日時:2024年11月30日(土)
・占領期の映像フィルムを見る会
日時:2024年12月1日(日)13:00–17:00(日本時間)
場所:神戸映画資料館
企画・司会:貴志俊彦(CSEAS)
・京都大学国際シンポジウム2024:アジアにおける地球環境学の教育研究に関する国際シンポジウム
日程:2024年12月9日
場所:カンボジア・王立農業大学
参加部局:地球環境学堂、農学研究科、工学研究科、人間・環境学研究科、経済学研究科、アジア・アフリカ地域研究研究科、東南アジア地域研究研究所、フィールド科学教育研究センター、ASEAN拠点
・Book Launch & Discussion on Unrequited Love: Duterte’s China Embrace
日時:2024年12月10日(火)15:00–16:30(日本時間)
場所:京都大学稲盛財団記念館2階セミナー室(I-213)
発表者:マリテス・ダンギラン・ヴィトゥグ(ラップラー)
討論者:高木佑輔(政策研究大学院大学)
司会:ジュリー・デロスレイエス(CSEAS)
・公開講演「Energy Transition and Society」
日時:2024年12月12日(木)16:00–17:30(日本時間)
場所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室
3. 出版
【最新号】和文誌『東南アジア研究』62巻1号を7月31日に刊行しました。「〈特集〉危機の文脈─ロヒンギャ問題を巡る複眼的考察」では中西嘉宏准教授が編者を務め、5本の論文を掲載しています。また、書評を5篇掲載しています。本誌ウェブサイト、J-Stageにて全文を公開しておりますので、ぜひご覧ください。
【最新号】英文誌Southeast Asian Studies Vol. 13 No. 2を8月22日に刊行しました。今号ではPham Thi Yen, “US-Vietnam Defense Diplomacy: Challenges from the Ukraine War”を巻頭に、論文6本、書評9篇を収載しています。すべての論考は本誌ウェブサイト、J-Stageにて全文公開しておりますので、ぜひご覧ください。
【最新号】多言語オンラインジャーナルKyoto Review of Southeast Asia 第39号を9月1日に刊行しました。今号の特集 “Vietnam and Foreigners: Aspects and Experiences” ではDavid Koh氏(ヴィン大学教養学部上級講師)が編者を務め、5本の論文を掲載しています。各論文は英語、タイ語、インドネシア語、フィリピン語、ベトナム語、ミャンマー語、日本語で全文をお読みいただけます。また、英文による5本の書評を掲載しています。
【コラム公開】Kyoto Review of Southeast Asia “TRENDSETTERS” コラムを10月1日に公開しました。
“The Influence of Social Media on Political Dynasties in the Philippines,” by Nina Sumsy
【最新号】ニューズレター10月号を公開しました。今月の記事は以下の2篇です。
研究紹介「国際関係論がグローバル・サウスについて語るとき」(高橋知子)
かもがわ便り「冒険と移民を追いかけて」(貴志俊彦)
【論文・早期公開】アジア政経学会が発行する『アジア研究』2024年70巻4号に掲載予定の「特集:グローバリゼーションとその反転:アジアの半導体関連産業の事例を中心として」では町北朋洋准教授が編者を務めました。同誌の早期公開制度を利用し、研究論文と討論全文をJ-StageにてPDF形式で公開しておりますので、ぜひご覧ください。
町北朋洋「趣旨説明」【特集:グローバリゼーションとその反転:アジアの半導体関連産業の事例を中心として】
佐藤幸人「台湾─グローバル化のなかの半導体製造の集中と脱グローバル化における強いられた分散」
吉岡英美「グローバリゼーションと韓国半導体産業─企業戦略と産業政策の展開」
梶谷懐「中国における需要拡大型の産業政策─理論的考察とその評価」
佐橋亮「米中対立とアジア・国際秩序の将来─対峙するインド太平洋システムと中国」
清水一史「グローバリゼーションの行方と東アジア経済統合」
竹中千春「グローバリゼーションとその反転を操るイリベラル・デモクラシー─グローバル・インドの立ち位置」
【報告書】山本博之編著『南方抑留資料が現代に問う「戦争」と「戦後」─文集『噴焔』及び野田明氏スケッチから』(CIRAS Discussion Paper No. 117)京都大学東南アジア地域研研究所、2024年10月。
【コラム】貴志俊彦「連載 戦中写真を読む(18)タイの特派員 進軍のため「友好」強調」『毎日新聞』2024年10月1日東京地方版。
【コラム】貴志俊彦「連載 戦中写真を読む(19)蘭領東インドの特派員 民衆動員の軌跡、紙面に」『毎日新聞』2024年10月8日東京地方版。
【コラム】貴志俊彦「連載 戦中写真を読む(20)英領ビルマの特派員 厳しい戦況、死者多数」『毎日新聞』2024年10月22日東京地方版。
【コラム】山本博之「エンダウ収容所─日本人抑留者の文集『噴焔』が問いかけるもの」(知識探訪:多民族社会の横顔を読む)、The Daily NNAマレーシア版、2024年8月27日。
4. 講演・報告
【実行委員】木村里子、日本水産学会2024年度秋季大会、2024年9月26–29日。
【講演】三重野文晴「東南アジア地域研究研究所の概要」、文科省と附置研センターとの定例ランチミーティング、第96回(2024年10月4日、京都大学東南アジア地域研究研究所)、オンライン。
【企画】町北朋洋、企画委員、2024年度アジア政経学会秋季大会、2024年10月5日、香川大学。
【討論】町北朋洋、自由論題2「アジアのなかの日本」討論、2024年度アジア政経学会秋季大会、2024年10月5日、香川大学。
5. ポッドキャスト(音声プログラム)「ブックトーク・オン・アジア」
▼ポッドキャスト(音声プログラム)「ブックトーク・オン・アジア」シーズン1(No. 1〜No. 76)のプログラムをSoundCloudとYouTubeにて配信中です▼
【今月のおすすめエピソード】
・No.5 谷口美代子『平和構築を支援する─ミンダナオ紛争と和平への道』(名古屋大学出版会、2020年)
SoundCloud / YouTube / 書籍情報
・No.14 貴志俊彦『アジア太平洋戦争と収容所 重慶政権下の被収容者の証言と国際救済機関の記録から』(国際書院、2021年)
SoundCloud / YouTube / 書籍情報
・No.35 庄司智孝『南シナ海問題の構図─中越紛争から多国間対立へ』(名古屋大学出版会、2022年)
SoundCloud / YouTube / 書籍情報
・No.44 熊倉潤『新疆ウイグル自治区─中国共産党支配の70年』(中公新書、2022年)
SoundCloud / YouTube / 書籍情報
・No.53 信濃毎日新聞社 編『五色のメビウス─「外国人」と ともにはたらき ともにいきる』(明石書店、2022年)
SoundCloud / YouTube / 書籍情報
6. メディアへの露出
※掲載記事の一部はスクラップして稲盛財団記念館2階掲示板(研究支援室2の向かい側)に掲示しておりますので、適宜ご覧ください。
・マジッド・ダネシュガル准教授が企画展示を行ったケンブリッジ大学図書館特別展がBBCで紹介され、ダネシュガル准教授へのインタビューが掲載されました
・『週刊文春CINEMA』(2024秋号)のコラム「文春映画館 名画のツボ特別編 ヤスミン・アフマド『タレンタイム〜優しい歌』」(執筆・石井千湖氏)にて、山本博之編著『マレーシア映画の母 ヤスミン・アフマドの世界 人とその作品、継承者たち』(英明企画編集、2019年)が紹介されました。
・KyotoU Future Commons(125人の研究者が未来を語るビジュアルブック)にて木村里子准教授の研究が取り上げられました。
「音で探る水中生物の世界 野生動物との共生へ向けて」(p.70)
・KyotoU Future Commons(125人の研究者が未来を語るビジュアルブック)にてジュリー・デロスレイエス特定助教の研究が取り上げられました。
「低炭素の未来を現実のものにする」(p.135)
7. 最近のイベント
・CSEASユーラシアセミナー
日時:2024年10月18日(金)16:30–18:30(日本時間)
場所:京都大学稲盛財団記念館2階セミナー室(I-213)
司会:モスタファ・カリーリー(CSEAS / 京都大学白眉センター)
・国立大学附置研究所・センター会議 第3部会(人文・社会科学系)シンポジウム「通商と国境・安全保障の多元性」
日時:2024年10月18日(金)13:00–16:00(日本時間)
開催形式:オンライン(Zoomウェビナー)
司会:村上勇介(CSEAS)
開会挨拶:時任宣博(京都大学副学長)
報告:
「COVID-19とウクライナ侵攻以後の日ロ交流」中山大将(北海道大学大学院経済学研究院)
「人口の4分の1が国外に出たベネズエラ─その理由と国内外へのインパクト」坂口安紀(JETROアジア経済研究所)
「翻訳がつないだイスラーム的男女平等論─『ロシア初の女性東洋学者』の夢と現実」帯谷知可(CSEAS)
総合討論:ディスカッサント:貴志俊彦(CSEAS)
閉会挨拶:三重野文晴(CSEAS)
・研究データエコシステム構築事業シンポジウム「地域の力で切り開く、研究データ管理のこれから」
日程:2024年10月8日(火)〜9日(水)
場所:一橋講堂中会議場(学術総合センター2階)及びオンライン
主催:国立情報学研究所
原正一郎連携教授が「人文学DXを指向する情報基盤の構築」の題目でフラッシュトークに登壇しました。
・ブラウンバック研究懇談会(第4回)
日時:2024年10月10日(木)12時〜13時半
場所:京都大学稲盛財団記念館2階東南亭(I-201)
話題提供者:小林知(CSEAS)・設楽成実(CSEAS)
テーマ:和文誌『東南アジア研究』の現状と将来像
・ブックトーク:Lia Kent’s The Unruly Dead: Spirits, Memory, and State Formation in Timor-Leste
日時:2024年10月7日(月)14:00–15:30(日本時間)
場所:京都大学東南アジア地域研究研究所東棟1階リサーチコモンズ(E-101)およびオンライン
報告者:リア・ケント(オーストラリア国立大学)
司会:土屋喜生(CSEAS)
・「映像で学ぶ東南アジアの文化と社会」上映会
日時:2024年9月27日(金)18:00–
場所:京都大学東南アジア地域研究研究所東棟1階マルチメディアルーム2
上映作品:In This World(138分、パシュトゥン語、英語他(日本語字幕付き))予告編
・CSEAS読書会
日時:2024年9月27日(金)16時〜
開催方法:オンライン(Zoom)
紹介図書:Jason De Leon and Michael Wells, The Land of Open Graves: Living and Dying on the Migrant Trail, University of California Press, 2015.
紹介者:ミリアム・ジェーン(台湾中央研究院研究員)
・CSEASコロキアム “The Shadow Side of the Rootedness: How Geographic Stability Across Generations Increases Populist, Ethnic Nationalist, Authoritarian, and Chauvinist Attitudes”
日時:2024年9月26日(木)13時30分〜15時(日本時間)
場所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室(I-332)
報告者:アンドレアス・ウィマー(コロンビア大学、CSEAS招へい外国人学者)
■編集後記 ——————————————–
東南アジアセミナー中、ジャカルタの沿岸部にある高密度居住区を訪れた。そこで少し散策する時間があった。居住区の端に、かなり広い空き地があった。かつて工業用の倉庫が立ち並んでいたというその空き地には、今では草原のように草木が生い茂る中、バラック小屋が立ち並ぶ。バイク・車が駐車されていて、ゴミが散乱しているが、地域の子供たちが遊ぶ場所にもなっている。足を踏み入れるとすぐに、中高生グループが話しかけてきて、彼らのお気に入りの場所、堤防の上に案内してくれた。そこからは、港を出入りする船の動きを眺めることができた。忙しいイベントの合間に、ほっと一息つける瞬間だった。(G)
すっかり聞きなれたSDGsですが、実は出版業界にもSDG Publishers Compactといったものがあります。日本ではあまり知られていないのではと思うのですが、出版においてもSDGsに取り組んでいきましょうといったものです。先日、海外の著者より別刷りやジャーナルは、輸送がCO2の排出につながるので不要ですといった連絡がありました。プリント版の継続については多くのジャーナルがなかなか結論を出せない議論だと思いますが、SDGsの観点からも考えてみてもよいのかもしれません。(sn)
2024年のノーベル経済学賞は「制度がどのように形成され、繁栄に影響を与えるかに関する研究」に対するもので、ダロン・アセモグル教授(トルコ語読みはアジェムオール、アジェモール、MIT)、サイモン・ジョンソン教授(MIT)、ジェームズ・A・ロビンソン教授(シカゴ大学)の3名に贈られることになりました。この3名の一人、アセモグル教授はイスタンブールのガラタサライ高校(1481年創立!)を1986年に卒業して、1992年にLSEで博士号取得以来、現在まで30年以上に渡ってMITに所属しています。この3名が制度が経済発展に与える影響について、繁栄の地理仮説、文化仮説の影響を排した形で制度仮説を検証するべく、1990年代後半から多くの実証研究を行い、これまで厳密な実証研究が少なかった政治・経済制度と経済発展の相互作用についての研究分野に対して議論を喚起してきました。彼らは「制度とは社会の組織を統治する公式及び非公式なルール」と端的にまとめ、なぜそれが繁栄の根本的原因たりえるのかを、限定的ではありますが、経済学の見地からの回答を示してきました。具体的には、多くの国民が各人の能力を活用しながら経済活動に参加できる包摂的制度と、政治権力の行使に制約のない収奪的・搾取的経済制度を比較するという視点を導入し、包摂的制度の方が長期的繁栄をもたらす論理を研究し、収奪的・搾取的経済制度を改革することが難しい理由も明らかにしています。アセモグル教授とロビンソン教授は、これまで同分野に関し、政治体制移行に関する実証研究と理論研究を積み上げ、それらを2006年に『独裁と民主主義の経済的起源』(未邦訳)という新しい古典とも言える研究書にまとめ上げました。本書には動学ゲーム理論の分析が使われており難解ですが、その主張の要点は『国家はなぜ衰退するのか:権力・繁栄・貧困の起源』『自由の命運:国家、社会、そして狭い回廊』という一般書でも知ることができます。またアセモグル教授とジョンソン教授は、制度が繁栄と不平等に与える影響を考える際、技術革新に注目することの重要性を教える一般書『技術革新と不平等の1000年史』を執筆し、政治も含めた制度研究のフロンティアを一般向けに積極的に伝えています。ノーベル賞選考委員会によるプレスリリース もイラスト付きで分かりやすいですが、受賞者の一人が執筆したダロン・アセモグル著、デヴィッド・レイブソン著、ジョン・リスト著(岩本康志監訳、岩本千晴訳)『マクロ経済学』(東洋経済新報社)第8章「なぜ豊かな国と貧しい国があるのか?」は受賞者自身が執筆した教科書の一部でもあり、明快さが群を抜いており、強く推薦します。(M)
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2024年10月23日 発行
京都大学東南アジア地域研究研究所 広報委員会
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